腫瘍の局所を30〜60分間42〜43℃以上に加温する治療法です。放射線や化学療法の効果を高めることが期待され、またそれ自身にも殺細胞効果があります。そこで問題は如何にして腫瘍局所をこの温度に加温するかということです。
しかし、温熱療法単独では癌の治療は成立しません。放射線治療と化学療法に組み合わせて、温熱療法が施行できれば、最も強力な局所治療となります。温熱療法を受ける体力があることが大前提ですが、痩せ形の体型の方ほど適しています。理由は、皮下脂肪が厚いとラジオ波を吸収して、加温効率が落ちるだけでなく、強う痛みを伴うためです。
最新の装置では、これに対する対策がとられていますが、それでも肥満体型の方は、温熱療法にとって不利といえます。